AWS認定資格には12種類あると前編でご紹介しました。そして非専門知識の6種類の資格についても説明しました。
AWS認定資格の種類・難易度をわかりやすく解説(前編)(非専門分野6種類)
-
【2021年最新】AWS認定資格の種類・難易度をわかりやすく解説(前編)
AWS(Amazon Web Services)は世界で最も利用されているクラウドサービスであり、多くの企業や団体で採用されているクラウドサービスです。 AWSというと、「インフラのクラウド化」とのイメージが根強いですが、インフラに留まらず、開発環境、機械学習 ...
続きを見る
今回は前編でご紹介していない、専門知識6種類について順番にご紹介をしていきます。
なお、今回ご紹介する専門知識6種類も含んだ全12種類の難易度ランキングも記事にまとめておりますので、こちらもご参照ください。
全12種類難易度ランキング
-
【2021年最新】AWS認定資格 | 全12種類の難易度ランキングをご紹介
AWS認定資格、全12種類の難易度ランキングをご紹介します。資格取得を目指す上で「どの資格が簡単で、どれが難しいのか?」、「取得しようとしているAWS資格の難易度はどれ程のものなのか?」気になるところではないでしょうか?今回は、全12種類の難易度ランキングをご紹介すると共に、各資格の概要を説明します。
続きを見る
専門6種類の概要と試験難易度
AWS全12種類の資格を一覧で再掲すると以下のとおりです。
一覧の全12種類のうち、今回は「専門知識」に分類されている6種類を取り扱います。
専門知識の資格とは、AWSが提供するサービスの中でも、特定分野(一部の分野)について深い知識があると証明するものです。非専門知識はAWSを網羅的に利用できることが求められていますが、専門分野は逆に「狭く」「深く」利用できることが求められます。
ただ、AWSのサービスは相互につながっているものも多々あります。そのため、単純に専門知識だけがあれば資格取得につながるわけではありません。総合的な理解も求められる難易度です。
高度なネットワーキング-専門知識(ANS)
形式 | 択一選択問題・複数選択問題 |
時間 | 170分 |
問題数 | 65問 |
合格点(スケールドスコアモデル) | 750点 |
受験料 | 30,000円(税別) |
言語 | 英語、日本語、韓国語、中国語 (簡体字) |
公式サイト | 公式サイトリンク |
AWSで複雑なネットワーク設計ができるスキルを持っていると証明できます。ネットワーク設計はアーキテクチャに含まれる部分ですが、専門知識として独立した資格も用意されています。
試験で出題されるのは、基本的なネットワークの考え方を中心としたものです。例えば「CIDRとサブネット」「攻撃からの保護」「ネットワークアーキテクチャの相互接続」などが挙げられます。また、これに加えてAWS独自の考え方として「オートスケールによる負荷分散」「AWSと外部環境との接続」「ネットワークのセキュリティ保護」なども挙げられます。ネットワークに関するサービスは多々ありますので、単独もしくは組み合わせて利用し、ネットワーク構築できるかが問われます。
複雑なネットワーク設計が出題されますので、問題の難易度としては高いものです。ただ、ネットワーク設計の十分な経験があれば、その経験をAWSに落とし込んでいくだけです。今までの経験があるかどうかで、難易度の感じ方は大きく変化します。
セキュリティ-専門知識(SCS)
形式 | 択一選択問題・複数選択問題 |
時間 | 170分 |
問題数 | 65問 |
合格点(スケールドスコアモデル) | 750点 |
受験料 | 30,000円(税別) |
言語 | 英語、日本語、韓国語、中国語 (簡体字) |
公式サイト | 公式サイトリンク |
AWS上でのセキュリティに関するスキルを持っていると証明できます。AWSに特化した専門知識が問われますが、ベースとなるのは一般的なセキュリティの知識や考え方です。
試験で出題されるのは、一般的なセキュリティの知識を踏まえ「AWSのサービスをどう設定すれば良いか」です。例えば「IDやアクセスの管理」「インフラのセキュリティ」「ログ監視」「セキュリティインシデント対応」などが挙げられます。それぞれAWSで専用のサービスが提供されていますので、機能を理解してセキュリティ向上のために適切な設定ができるかが問われます。
AWSのサービスでセキュリティに関わる部分は様々あります。そのため学習する範囲が広くなり、物量が資格の難易度を高くしています。ただ、AWSであろうとも求められている「セキュリティの概念」は基本的なものが中心です。AWS独自の概念もありますが、基本が理解できていれば難なく理解できるでしょう。
機械学習-専門知識(MLS)
形式 | 択一選択問題・複数選択問題 |
時間 | 180分 |
問題数 | 65問 |
合格点(スケールドスコアモデル) | 750点 |
受験料 | 30,000円(税別) |
言語 | 英語、日本語、韓国語、中国語 (簡体字) |
公式サイト | 公式サイトリンク |
AWS上で機械学習に対応できるスキルを持っていると証明できます。一般的な機械学習のスキルを中心に、それをAWS上で利用できるかが問われます。
試験で出題されるのは機械学習の主な単元である「深層学習」「AI」「機械学習モデル」などです。AWSはそれぞれの処理を簡単に実施できるサービスを提供していますので、「機械学習を理解してAWSのサービスが操作できるか」が問われます。
本来、機械学習を実施するためには、様々な知識の修得が必要です。AIエンジニアになるためには、それ相応の時間がかかるとも言われています。しかし、AWSはこれら程の深い知識習得なしに、機械学習ができるようにサービスを提供しています。つまり、このサービスが利用できるかどうかが試験で問われます。
AWSの操作が基本の資格ですが「与えられた機械学習の問題においてどのサービスを利用するか」は自分で判断できなければなりません。そのため、ある程度の機械学習に関する知識は必要です。
Alexa スキルビルダー-専門知識(AXS)
形式 | 択一選択問題・複数選択問題 |
時間 | 170分 |
問題数 | 65問 |
合格点(スケールドスコアモデル) | 750点 |
受験料 | 30,000円(税別) |
言語 | 英語と日本語で受験可能 |
公式サイト | 公式サイトリンク |
Amazon Alexaのスキルを持っていると証明できます。Amazon Alexaの知識が中心であり、それに加えてAWSのサービスをどのように連携させるかを問われます。
試験で出題されるのは「Alexaを適切に構築・開発できるか」です。例えば「開発手法」「AWS Lamdaを利用した制御手法」などが挙げられます。単純な開発だけではなく、操作のために関連するAWSサービスを利用できるかどうかまで問われます。
専門知識には分類されますが、Amazon Alexaの開発経験があれば比較的簡単に対応できる問題ばかりです。そのため、難易度は認定資格全体で見ても簡単なものに分類されます。手を動かしながら対策をすれば、十分合格が狙える内容です。
データアナリティクス-専門知識(DAS)
形式 | 択一選択問題・複数選択問題 |
時間 | 180分 |
問題数 | 65問 |
合格点(スケールドスコアモデル) | 750点 |
受験料 | 30,000円(税別) |
言語 | 英語、日本語、韓国語、中国語 (簡体字) |
公式サイト | 公式サイトリンク |
AWSのサービスを利用して、様々なデータ分析ができるスキルを持っていると証明できます。以前は「ビッグデータ解析」として提供されていましたが、取り扱い範囲の増加に伴い改名されています。
試験で出題されるのは「AWSを利用して各種データ解析ができるか」です。例えば「ビッグデータ解析」「整理したデータの検証」などが挙げられます。AWSにはデータ解析関連サービスが多数ありますので、これらを利用してどのように解析するのか判断できることが求められます。
なお、データ分析の細かな手法については、AWSがサービスとして提供しています。そのため利用者は細かな理論まで理解する必要がなくなり、結果として資格の難易度を下げています。とはいえ、内容が理解できていなければ解析手法の選択につまずきます。データ解析の手法は多くあることから、物量による難易度の高さがあると考えておきましょう。
データベース-専門知識(DBS)
形式 | 択一選択問題・複数選択問題 |
時間 | 180分 |
問題数 | 65問 |
合格点(スケールドスコアモデル) | 750点 |
受験料 | 30,000円(税別) |
言語 | 英語、日本語、韓国語、中国語 (簡体字) |
公式サイト | 公式サイトリンク |
AWSで様々なデータベースを取り扱えるスキルを持っていると証明できます。AWSが取り扱うデータベースの種類が年々増えていることから、専門知識として新しい資格が用意されました。
試験で出題されるのは、様々なデータベースの全般的な知識とそれをAWSでどう実装するかです。例えば「データベース設計」「データ移行」「各種自動化」「保守・監視」などです。また、AWSでは多くの種類のデータベースが取り扱われています。そのため、これらから「どのデータベースが適切であるか選択する」問題も出題されます。他にもAWSでは「RDS」と呼ばれるデータベースサービスを提供していますので、これに関する知識も問われます。
多くのデータベースに関する幅広い問題が出題されますので、物量面で問題の難易度は高いものです。OracleやSQLServerなど有名どころの知識を持っていても、これだけでは対応できません。それらの知識もベースにし、幅広く学習しておく必要があります。
まとめ
AWS認定資格のうち専門知識は、特定の分野に特化したサービスが出題対象です。ただ、ひとつのサービスだけが問われるのではなく、その分野に関連した複数のサービスが出題されます。
そのため、資格取得のためには関連するサービスを含めて、網羅的な学習が必要です。また、学習範囲が狭くなる代わりに、深い理解が求められます。
認定資格の受験をするのであれば、まずは専門知識以外からをおすすめします。幅広い知識を最初に身に着けて、そこから専門知識で深掘りをしていくと良いかと思います。
全12種類難易度ランキング
-
【2021年最新】AWS認定資格 | 全12種類の難易度ランキングをご紹介
AWS認定資格、全12種類の難易度ランキングをご紹介します。資格取得を目指す上で「どの資格が簡単で、どれが難しいのか?」、「取得しようとしているAWS資格の難易度はどれ程のものなのか?」気になるところではないでしょうか?今回は、全12種類の難易度ランキングをご紹介すると共に、各資格の概要を説明します。
続きを見る
AWS認定資格の種類・難易度をわかりやすく解説(前編)(非専門分野6種類)
-
【2021年最新】AWS認定資格の種類・難易度をわかりやすく解説(前編)
AWS(Amazon Web Services)は世界で最も利用されているクラウドサービスであり、多くの企業や団体で採用されているクラウドサービスです。 AWSというと、「インフラのクラウド化」とのイメージが根強いですが、インフラに留まらず、開発環境、機械学習 ...
続きを見る