AWS認定資格 特集記事

【2021年最新】AWS認定資格の種類・難易度をわかりやすく解説(前編)

AWS(Amazon Web Services)は世界で最も利用されているクラウドサービスであり、多くの企業や団体で採用されているクラウドサービスです。

AWSというと、「インフラのクラウド化」とのイメージが根強いですが、インフラに留まらず、開発環境、機械学習、ブロックチェーン、IoT等様々な場面に活用可能な幅広いサービスが展開されており、現在進行系でそのサービス数は増加・拡大し続けている状況です。

また、それに伴い、AWS認定資格に対する需要も拡大しています。例えば、勤める会社が資格取得を義務付けていたり、あるいは、ご自身のキャリアアップのために取得している方も多くいらっしゃいます。

そこで、今回はAWS認定資格の概要、また、その中でも非専門分野に分類される6種類の概要と難易度についてご説明します。

なお、全12種類の難易度ランキングや、今回ご紹介できない専門分野に分類される6種類の概要については、後編でまとめておりますので、こちらもご参照ください。

全12種類難易度ランキング
解説
【2021年最新】AWS認定資格 | 全12種類の難易度ランキングをご紹介

AWS認定資格、全12種類の難易度ランキングをご紹介します。資格取得を目指す上で「どの資格が簡単で、どれが難しいのか?」、「取得しようとしているAWS資格の難易度はどれ程のものなのか?」気になるところではないでしょうか?今回は、全12種類の難易度ランキングをご紹介すると共に、各資格の概要を説明します。

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AWS認定資格の種類・難易度をわかりやすく解説(後編)(専門分野6種類)
解説
【2021年最新】AWS認定資格の種類・難易度をわかりやすく解説(後編)

AWS認定資格には12種類あると前編でご紹介しました。そして非専門知識の6種類の資格についても説明しました。 AWS認定資格の種類・難易度をわかりやすく解説(前編)(非専門分野6種類) 今回は前編でご紹介していない、専門知識6種類について順番にご紹介をしていき ...

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AWS認定資格とは?

AWS認定資格とは、AWSが公式にAWSに関する知識・スキルレベルを証明する資格であり、レベル別、カテゴリー別に認定されるものです。

資格の種類は年々増加する傾向にあり、2020年9月現在では12種類あります。急激に増えたりはしませんが、AWSのサービス増加に伴い、これからも新しい資格が生まれる可能性はあります。

また、資格は一度取得すれば終わりではなく、3年ごとに改めて試験に合格し認定を受けなければなりません。この作業を忘れてしまうと認定がなくなってしまいます。

AWS認定資格概要

出典:AWS 認定

AWS認定資格のレベルは3段階+専門知識

AWS認定資格の難易度は、3段階設けられています。また、これら難易度の分類に含まれない「専門知識」もあります。それぞれの難易度については、以下の表にまとめてあるとおりです。

レベル 詳細
基礎コース 「半年程度の基礎的なAWS操作経験がありクラウドの知識を持つ人」や「これからAWSを学ぼうとする人」を対象としたレベル。
アソシエイト 「1年程度のAWS利用経験がある人」や「AWSは未経験であるもののクラウドとAWSに関するスキルを身に付けている人」を対象としたレベル。
プロフェッショナル 2年程度のAWS活用経験があり、設計・運用・トラブル対応などに精通している人を対象としたレベル。
専門知識 AWSが提供するサービスの中でも、特定の分野に特化したスキルを持つ人を対象としたレベル。

まずは「基礎コース」か「アソシエイト」のどちらかのレベルに該当する認定資格を取得しましょう。AWS初心者の場合には基礎コースがおすすめですが、他のクラウドサービスを利用した経験があれば、いきなりアソシエイトから受験しても問題ありません。

認定資格は12種類

上記でも述べたとおりAWS認定資格は12種類あります。まずはどのようなものがあるのかを、一覧にして一気にご紹介します。

認定資格名試験時間問題数受験料(税別)合格点/満点
クラウドプラクティショナー(CLF)90分65問11,000円700点/1,000点
ソリューションアーキテクト-アソシエイト(SAA)130分65問15,000円720点/1,000点
SysOpsアドミニストレーター(SOA)130分65問15,000円720点/1,000点
ディベロッパー(DVA)130分65問15,000円720点/1,000点
ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル(SAP)180分75問30,000円750点/1,000点
DevOpsエンジニア(DOP)180分65問30,000円750点/1,000点
アドバンスドネットワーキング(ANS)170分65問30,000円750点/1,000点
セキュリティ(SCS)170分65問30,000円750点/1,000点
機械学習(MLS)180分65問30,000円750点/1,000点
Alexaスキルビルダー(AXS)170分65問30,000円750点/1,000点
データアナリティクス(DAS)180分65問30,000円750点/1,000点
データベース(DBS)180分65問30,000円750点/1,000点

非専門6種類の概要と試験難易度

今回は全12種類のうち、非専門知識の6種類を取り扱います。

非専門知識とは、AWSが提供する特定のサービスに特化した知識が求められないことを意味します。簡単に言い換えると、数あるAWSのサービスを幅広く理解しているかどうかが問われます。網羅的なスキルが必要であると考えるとよいでしょう。

ただ、網羅的とはいえども一つの資格にまとめてしまうと範囲が広すぎます。そのため、ジャンルと難易度の組み合わせで6種類の資格が用意されています。該当する資格の一覧は、上記で改めて確認をしておきましょう。

続いてはそれぞれの概要と難易度について具体的にご説明します。

クラウドプラクティショナー(CLF)

形式択一選択問題・複数選択問題
時間90分
問題数65問
合格点(スケールドスコアモデル)700点
受験料11,000円(税別)
言語英語、インドネシア語 (バハサ)、日本語、韓国語、中国語 (簡体字)
公式サイト公式サイトリンク

AWSのクラウドの知識を持っていると証明できます。AWSだけではなく、クラウド全般に対する理解も試験内容に含まれています。

試験で出題されるのは「一般的なクラウドの概要」「AWSの知識」です。例えば前者は「構成方法や種類」「メリット・デメリット」「セキュリティ」などが挙げられます。後者は「料金体系」「責任境界点」「AWSのテクノロジー」などが挙げられます。

全体的に基本的な概念ばかりであり、クラウド初心者でも合格できる内容です。認定資格の中でも、難易度は最も簡単であるといわれています。ズブの素人から資格取得を目指すのであれば、まずこちらから受験しましょう。

オススメ教材(無料・有料)紹介
解説
【完全解説】AWS認定資格 CLF おすすめ教材(無料・有料)

今回はCLF(クラウドプラクティショナー)の試験対策教材を紹介します。CLFはAWS認定資格の中で、最も取得しやすい入門的な位置づけの資格ですが、意外にも、選ぶことができる試験対策教材は多くはありません。これから試験準備を開始される方は是非、参考にされてください。

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ソリューションアーキテクト-アソシエイト(SAA)

形式択一選択問題・複数選択問題
時間130分
問題数65問
合格点(スケールドスコアモデル)720点
受験料15,000円(税別)
言語英語、日本語、韓国語、中国語 (簡体字)
公式サイト公式サイトリンク

AWSの基本的な考え方に沿った、構築スキルを持っていると証明できます。複数のサービスを組み合わせ、適切にデプロイできるかどうかが問われます。

試験で出題されるのは「どのような設計をすればAWSを効率よく利用できるか」です。AWSには「AWS Well-Architected Framework」と呼ばれる考え方があり、運用も見据えて適切な設計をするように定められてます。例えば「スペックに無駄は生じないか」「コストがかかりすぎていないか」「セキュリティ上の問題はないか」が挙げられます。

AWS全般の設計に関する資格ですので、幅広く学習することが求められます。アソシエイトレベルの資格の中では学習範囲が最も広く、難易度も高いものです。

ただ、AWSに関する知識がほとんどであり、対策をすればあまり実務がなくても取得可能です。言い換えるとアーキテクトの仕事をしていても、AWSに関する知識が全くなければ、難易度は高く感じてしまいます。

なお、アソシエイトレベルの中でも難易度が高いことから、以下に対策記事をご用意しています。受験を考えている人はこちらもご参考にしてください。

オススメ教材(無料・有料)紹介
解説
【完全解説】AWS認定資格 SAA おすすめ教材(無料・有料)

今回はSAA(ソリューションアーキテクト-アソシエイト)の試験対策教材を紹介します。SAAは非常に人気があり、試験対策教材も選択肢が多く、どれで選ぶべきか迷ってしまいます。今回は様々な教材を紹介しつつ、その中でもオススメの教材についても触れたいと思います。

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SysOpsアドミニストレーター-アソシエイト(SOA)

形式択一選択問題・複数選択問題
時間130分
問題数65問
合格点(スケールドスコアモデル)720点
受験料15,000円(税別)
言語英語、日本語、韓国語、中国語 (簡体字)
公式サイト公式サイトリンク

AWSでのシステム運用に必要なスキルを持っていると証明できます。AWSには多くの運用サービスがありますので、これらに関する内容が出題されます。

試験で出題されるのは安定したシステム運用に関するものです。例えば「障害に強いシステム設計」「利用者の集中によるレスポンス低下の防止」などが挙げられます。これらを実現するためにAWSのサービスを利用し「モニタリング」「ログ監視」「セキュリティ」「ネットワーク設計」などができるかどうかが問われます。

システムをどのように運用するのかは、アーキテクトによって左右される部分があります。そのため、出題内容はソリューションアーキテクト-アソシエイトと重なる部分もあります。事前にこちらの学習をしていれば、難易度はそこまで高くないでしょう。

ただ、運用に特化した内容が出題されますので「可用性」「運用自動化 」「モニタリング手法」などは、ソリューションアーキテクト-アソシエイトを取得していてもそうではなくとも知識を身につけておく必要があります。

ディベロッパー-アソシエイト(DVA)

形式択一選択問題・複数選択問題
時間130分
問題数65問
合格点(スケールドスコアモデル)720点
受験料15,000円(税別)
言語英語、日本語、韓国語、中国語 (簡体字)
公式サイト公式サイトリンク

AWSで動作するアプリケーションの開発に関する資格です。ベストプラクティスを理解し、適切な開発ができるかどうかが問われます。

試験で出題されるのは「どのようなアプリケーションを設計開発すれば良いか」です。例えば「サーバーレスの開発」「AWSのツールを利用したサービスのデプロイ」「アプリケーションに発生したトラブルシューティング」などが挙げられます。

AWSを利用したアプリケーション開発する場合、その実装方法は様々考えられます。それらの中から「拡張性」「可用性」「コスト」などの観点から、推奨される実装方法を選択できるかどうかが問われます。

ディベロッパーですので、プログラミングスキルなどが問われるとイメージしたかもしれません。しかし、実際にはAWSのデプロイに関する部分が多く、プログラマーであれば難易度が下がるわけではありません。

ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル(SAP)

形式択一選択問題・複数選択問題
時間180分
問題数75問
合格点(スケールドスコアモデル)750点
受験料30,000円(税別)
言語英語、日本語、韓国語、中国語 (簡体字)
公式サイト公式サイトリンク

AWS上で、複雑なシステム設計にも対応できるスキルを持っていると証明できます。プロフェッショナルレベルですので、アソシエイトよりも複雑かつ高度な内容が要求されます。なお、全認定資格の中で、最も難易度が高い資格になります。

試験で出題されるのは、AWSのサービスを最大限活用したシステム設計の考え方です。例えば「アプリケーションの負荷分散」「提示された条件を踏まえたシステム設計」「コストコントロール」などな挙げられます。単純な設計スキルだけではなく、ビジネス要件なども加味した設計スキルが求められます。

上記のように様々な条件を加味した設計能力が求められますので、難易度は非常に高いものです。加えて、試験問題は本文・選択肢共に長く短時間で内容を理解するスキルも求められます。しかも、問題によっては2つのベストプラクティスを選択する必要があり、問題文を多角的に評価するスキルも求められます。

認定資格の中でも最も難しく、計画的な対策が必要です。そこで、皆さんが効率よく学習できるように対策記事を公開しています。こちらを参考に、学習計画を立ててから資格取得を目指してみましょう。

オススメ教材(無料・有料)紹介
解説
【完全解説】AWS認定資格 SAP おすすめ教材(無料・有料)

今回はSAP(ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル)の試験対策教材を紹介します。SAPはAWS認定資格の中でも最も難易度の高い試験です。問題文も長く、複雑で、特徴的な試験ですので、ここで紹介する模試を中心とした教材をやり込むことで、しっかりと対策しましょう。

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DevOpsエンジニア-プロフェッショナル(DOP)

形式択一選択問題・複数選択問題
時間180分
問題数80問
合格点(スケールドスコアモデル)750点
受験料30,000円(税別)
言語英語、日本語、韓国語、中国語 (簡体字)
公式サイト公式サイトリンク

AWS上で難易度の高い運用に対応できるスキルを持っていると証明できます。プロフェッショナルレベルですので、アソシエイトの上位互換です。

試験で出題されるのは「より実践的な運用方法」です。アソシエイトレベルよりも幅広い内容が問われるのではなく、深い内容が問われると考えた方が良いでしょう。例えば「与えられた条件の範囲で適切な運用方法を導く」「条件を満たすために何を優先するべきか検討する」などが挙げられます。

運用方法を導くだけであれば、アソシエイトレベルと大差ありません。プロフェッショナルでは様々な制約条件が提示され、それを踏まえて「可用性」「性能」などを最大限発揮できる運用を考えるスキルが求められます。

条件を加味した運用を考えなければならないことから、運用に関する深い理解が求められます。そのため、アソシエイトよりもはるかに難易度の高いものです。実践的な経験がなければ、なかなか正解を導き出しにくいかもしれません。

まとめ

AWS認定資格の概要と非専門知識についてご説明しました。皆さん内容は理解していただけたでしょうか。

「AWSの資格は難しい」とのイメージをお持ちかもしれません。しかし、ご説明したとおり資格はレベル分けされています。基礎的なものから順番に取得を目指すと良いでしょう。おすすめは「クラウドプラクティショナー」か「ソリューションアーキテクト – アソシエイト」です。

なお、AWS認定資格には「座学と画面操作だけで取得可能なもの」「実戦経験がなければ取得しにくいもの 」があります。認定資格の取得を目指しているのであれば、まずは前者を中心に学習し、該当する資格を取得してから、実践的な学習をしてみると良いでしょう。

全12種類難易度ランキング
解説
【2021年最新】AWS認定資格 | 全12種類の難易度ランキングをご紹介

AWS認定資格、全12種類の難易度ランキングをご紹介します。資格取得を目指す上で「どの資格が簡単で、どれが難しいのか?」、「取得しようとしているAWS資格の難易度はどれ程のものなのか?」気になるところではないでしょうか?今回は、全12種類の難易度ランキングをご紹介すると共に、各資格の概要を説明します。

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AWS認定資格の種類・難易度をわかりやすく解説(後編)(専門分野6種類)
解説
【2021年最新】AWS認定資格の種類・難易度をわかりやすく解説(後編)

AWS認定資格には12種類あると前編でご紹介しました。そして非専門知識の6種類の資格についても説明しました。 AWS認定資格の種類・難易度をわかりやすく解説(前編)(非専門分野6種類) 今回は前編でご紹介していない、専門知識6種類について順番にご紹介をしていき ...

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